飾らない普段着で、マイペースなブログ。


by prime2006
カレンダー
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31

住まいのバランス

本日は建築屋ならではの注意点を。

今日は仕事の打ち合わせを含めて
お世話になってる、ある工務店の大先輩と談話。





今、現在リフォーム含め建築業界は、強度以外では
とにかくコストを下げ価格を安くしようと努力しています。
その結果、

工期の短縮=人件費削減
低価格の資材=輸入資材、新建材増加

など、削れる部分の多くをこの部分に費やしているように思えます。
ですが、メリットもある分、デメリットもあります。
特に、輸入資材や新建材(#1)など、今では一般的ですが
アレルギー体質のある人からすれば天敵です。
シックハウス症候群(#2)など、有名ですが
新建材などに使われる物質には
とにかく、アレルギーの元となる要素が多いのも事実です。
完全に毒性のあるものは、最近では使用されていないのがあたりまえですが
個人的に差のあるモノに関しては使用法に特別に制限はありません。
たとえば住宅施工用のボンド等、ホルムアルデヒド(#3)等、有害な成分は
建築基準法で改善され高濃度のものは使用されなくなれましたが、
基準値をクリアーした低濃度のものはいまだに使用されています。
それに、その他の成分も、必ずしも完全に無害とはいえません。
たしかに、症状が出る人はごく稀です。が、ゼロじゃあない。
体質に合わない人には、かなり深刻な問題です。

それは、普通の工事では、かなりの箇所でそういった部材や、資材は
使用されているし、撤去しようにも、構造上出来なかったり、
改造なども非常に難しいので、
費用がいくらかかっても良いならともかく、一般的に困難です。
施工前に、ある程度判ってるのなら、いろいろ対策ができますが
完成後ですとかなりの大問題で、「臭い物には蓋をする」ではありませんが
軽減させる程度でしょう。

だからといって、高い物を買えばいいというわけではないですし
その辺をバランスとりながら、お客さんに説明できればいんですが
なかなかわかってもらえないのも事実です。
その辺の苦労を大先輩の方とあれこれ話してました。

(#1)新建材・・・        主にウッドチップなどを圧縮接着し、ビニールなどを
                  表面に貼り加工したもの(内装建具や、枠等)や、合板、
                  ベニヤやコンパネなど。システムキッチンなども。
                  接着剤等の成分に有害物質が多く含まれる場合がある。

(#2)シックハウス症候群・・・機密性の高い住宅が増え、化学物質による室内汚染が
                  進みやすくなったことが原因で、アレルギーなどの
                  被害が発生する場合が多い。
                  頭痛や、めまいから、喘息やアトピー等が多く、
                  慢性化する恐れが多い。

(#3)ホルムアルデヒド・・・ 簡単に言うとホルマリンの気体版。
                  シックハウス対策としてホルムアルデヒド濃度が
                  建築基準法で規定されています。
                  しかし、低濃度でも体質により
                  急性、慢性的に人体に影響を及ぼします。


やっぱり、お客さんからすれば、安い方がいいのは当たり前で、
見た目も新建材など、種類やデザイン等、豊富でモダンで、
なにより、施工や施工後、狂いが少ないですし、調整しやすいです。
しかし思わぬトコから、人体に影響もありますんで
ウチでは、メーカーさんやお客さんと相談して
ケースバイケースで選ぶようにしてます。

最近の住宅は機密性も良く、使い方によって、
とても住みやすくなってますが
それでも使い方が悪いと、余計に悪影響になります。
普段は温室でも、その分悪くなると一気に悪い影響が出ます。

ひとつの例は合板です。
大体、輸入品が多く、規定の審査を受けたものが多く使われます。
審査の基準(#4)は、強度、圧着に使用した接着剤の成分、
防虫処理、サイズ等ですが
一昔前ですと、当時の基準の合板や、基準外を使用してる場合もあります。
実際にウチがリフォームした老人ホームでの場合ですが
ある部屋で、畳が粉を噴くのでリフォーム兼調査をしたところ、
畳の下の合板には、0.5~1ミリ位の無数の穴があいていて
その穴から粉がいたるところに散布してある状況でした。
穴と粉の正体は
キクイムシ(#5)という害虫の仕業で、
人体には直接害は無いとの事ですが、日本全域にいます。
しかし、元々は日本にはいませんでした。
原産国から家具や資材を通して日本に広まりました。
この合板も輸入前から卵で潜伏してたのか、その場で
産卵したものなのかは判りませんが、現場の判断からすると
どうも、輸入前からのようでした。
そして施工後、成長になっていく際に合板を食べ、穴をあけたものと見られます。
この虫は、食べる木材と食べない木材があり、
杉や檜、松等の針葉樹は食べません。
日本古来から畳の下には、通気性や殺菌性などで、よく杉板が使われます。
ですが、坪単価にすると合板より1.5倍程価格が高いのです。
こういった処など、普通の人はわかりません。

(#4)審査基準・・・ コンパネ合板の判別は、合板に記されている印。
             JISマーク「F☆☆☆☆」の表示がされています。

(#5)キクイムシ・・・ 卵から付加した幼虫が、ラワン、ナラ、ケヤキ、キリ等の
             広葉樹の辺材を食い荒らし成長に向けて生育します。
             この地点ではまだ表面に現れませんので、
             見た目にはほぼわかりません。やがて成虫になると、
             表面に円孔をあけて出現します。もうこの時は、中にはいないので
             穴の中に殺虫剤を施しても、あまり意味がありません。


見えないところでの、被害はけっこうありますので、
住む側もですが、特に施工する側も、ひとつにとらわれず
注意して取り組まなければならないですね。


・・・いつか、こういったリフォーム等のホームページも作りたいんですが
まだまだ余力が無いです(-_-;)
[PR]
by prime2006 | 2006-02-27 17:44 | works~仕事関係